みなさん、こんにちは。地域工務店のブランディングプロデューサー、南です。
工務店経営者の皆様、あなたの会社で建てる家のブランド感は、お施主様にどのような印象を与えているのか?そんなことを考えてことはありますでしょうか?
今日のテーマは、ブランディングが人に与える印象について少し話を織り交ぜながら書いていきたいと思います。
ちなみに、住宅取得希望者はブランドを通じてどのような価値を求めているのか?ブランドの力を活用して、地域工務店の持続的な成長を実現するためにどのようなアプローチが有効なのか、そういったことを一緒に考えていきましょう。
一般顧客から見たブランドの認識
何があるとブランドだと感じるのか?
一般顧客が工務店のブランドとして認識する要素はさまざまです。広告や看板、ウェブサイトのデザインやメッセージング、口コミや評判、何よりも施工事例での見た目やデータなどが大きな影響を与えますね。そして、そこから受け取るイメージを膨らませて、こんなことができるのでは!?自分に合いそうなのでは!?と想像していくのです。
そう、ブランドイメージを統一させて発信すると、お客様からこちらへと近づいてきてくれる!そんな嬉しいことはないですよね。ちなみに、こういった会社や家のブランドとしてのイメージを構築するためには、これらの要素を統一し、顧客に魅力的な印象を与えることがとても重要になります。
地域企業に不足しているブランド意識
しかし、建築業界に限ったことではないのですが、日本の地域産業・企業では、こういった自社のブランド意識を高いレベルで持ち、実践・発信し続けている会社はそう多くないのです。あなたの会社は今どんな立ち位置にいて、どんな印象を人に受け取られていて、どんな評価や興味をもらっているのか?毎月のように考えてレビュー・改善は取り組んでいますでしょうか!?
そう、それが難しい!!
こういった地域企業におけるブランド意識の不足は、競争の激化や顧客の期待の高まりといった課題を引き起こします。多くの場合、地域工務店は地域社会に根付いた存在であり、信頼と信用を得ることが重要です。ブランディングを通じて、地域工務店が提供する価値や特徴をアピールし、顧客との絆を強化することが必要なのですが、そもそも知られていない、知ってもらっていても、どんなブランドなのかがないが故に対象の土台に乗らない。こんなことが起きて、誰でも参画しやすい市場に入り、価格競争に陥り、お施主様に合わせた提案になることで期待値が高まるが、価格で最終は他社と比較される。そんな負の循環に入ってしまう、、、
辛い…
ブランド意識の薄さはどこからくるのか?
元を辿ると日本の国民性のようにも思います。農耕民族で、集落的な場所で協力し合い生活をしてきたため、欧米のような競争的思考がそもそも薄いということは考えられます。現代で見れば、建築業としてそれなりにやってこれてしまった感を感じている人もいるのではないでしょうか?
つまりは「危機感」の薄さなんです。
そんなことない!と思ったそこのあなた!その危機感は毎日の行動に反映されていますか?
ブランディングが与える効果
代表的なメリット
工務店のブランディングが与えるメリットは多岐にわたりますが、ここでは一部を抜粋。
・顧客の信頼を獲得しやすくなる
・ブランドイメージの向上により問い合わせ数が高まる
・リピート率も高まりやすい
・口コミ戦略を取りやすくなる
・価格競争からの脱却
・モノの提案ではなく価値=プレミアム感の提案/提供につながる
ブランドの価値観が伝わった顧客とそうでない顧客での受注率の違い
ちなみに、気になる集客!ブランドの価値観が伝わった顧客とそうでない顧客との間には、明確な受注率の違いが見られます。ブランドの価値観に共感する顧客は、より強い信頼関係を築きやすく、継続的な取引につながります。一方、ブランドの価値観が伝わっていない顧客は、価格や仕上がりのみを基準に選択する傾向があり、受注率が低下する可能性があります。
なので、今ブランディングに取り組んでいる方!そして取り組もうと考えている方は
問い合わせ数→来場率→設計申し込み率→契約率など各々のステップに合わせた率を測る習慣をつけてみてください。自社の変化の度合い・取り組んでいるブランディングの手法の成果が目に見えてわかるようになるかと思います。
Z世代はブランドの有無をどう捉えるのか?
ちなみに、これから家づくりのメインの世代となってくるZ世代はブランドというものをどのように捉えているのでしょうか?
Z世代はデジタルネイティブであり、インターネットやSNSを通じて情報に触れる機会が多い世代です。そのため、ブランドの有無やイメージに対する感度が高く、ブランド力の強い工務店に対してポジティブなイメージを持ちやすい傾向があります。しかし、一方で広告やマーケティングに対する警戒心も強く、リアルな体験や口コミが信頼の決め手となることも多いです。
ということで、ブランドイメージは重要だが、見た目や論述よりも証拠が大事!ということも抑えておいてほしいポイントですね。
地域工務店がまず取り組むべきこと
ブランド構築はまず設計思想を持つことから
地域工務店がブランドを構築する上で最も重要なのは、設計思想の明確化です。工務店が提供する住宅の設計思想は、そのブランドを象徴するものであり、顧客に対する独自の価値を伝える重要な要素です。思想があって、それを形にするためのルールが生まれる。そして、ルールがあるからこそ、提案にも根拠が生まれる。そしてその形をもので表現していくわけですが、その物もどういったものが良いかという理由付きで決めて提案することができるようになる。だから納得していただける。
こういった流れを自社に生み出して、染み付かせて、継続的に体現した建物を建てていく。これが地域工務店におけるブランドづくりの第一歩なのではないでしょうか。
どんな暮らしが送れるのかや家づくりの体験できるのかをマーケティングする
そして、設計思想をベースに工務店は顧客に「どんな暮らしが送れるのか」、「どんな体験を家づくりの中でできるのか?」を明確にして、それを人に伝えるためにマーケティング(広告戦略)する必要があります。
顧客は住宅購入を通じて自分たちの理想の暮らしを実現したいと考えており、その願望に応えるためには工務店が提供する価値を明確に伝えることが不可欠!なん!です!
最後に|地域に根ざす工務店として何ができるのか?
地域工務店としてハウスメーカーにはできないことをやる
そして、何もブランド作りばかり勤しんでいてはいけません。目の前にいる人のための建築事業。そうあって欲しいとも思っています。
地域工務店は地域社会と深く関わり、地域に貢献することが求められます。ハウスメーカーが提供できない地域に根ざしたサービスや商品を開発し、地域のニーズに応えることもとっても大切。その中でもうちはこれが得意だからこれやるね!それはあなたが得意だから紹介するね!なんていう風に得意分野をそれぞれの会社で伸ばして、共存共栄できればいいなと思っています。
地域の伝統や文化を尊重し、地域社会との共感性を築くためにも、自分達には何ができるのかを明確にすることが地域工務店の独自性を高めるポイントになるのではないでしょうか。
例えば、地元の木材や素材を活用した家づくりや、地域の建築様式や風土に合ったデザインを提供することで、顧客との結びつきを強化できます。また、地域のイベントやコミュニティ活動への積極的な参加や、地域の課題に対する提案や支援も重要な役割を果たすと思うのです。はい。
リフォームの活動も大切な家守りと地域づくりにつながる
地域工務店は、住宅の新築だけでなくリフォーム事業も重要な仕事として位置付けるべき!あんまり「〜であるべき!」とは言いたくはないが、こればっかりは大切な仕事だと思います。大小・量は問わずとも。
だって、既存の住宅の改修やリノベーションを通じて、地域の家守りと地域づくりに貢献することができるんですもの。住民の安心・安全を守るための施工や、地域の風景や歴史を守りながら新たな価値を生み出すなど、リフォーム事業を通じて地域社会との共生を図るって、地域のあり方を提供する建築事業者としてはやらねばならないことなんではないでしょうか。そこも個性は出してね!
これらの取り組みにより、地域工務店は単なる住宅の建築業者としてではなく、地域のパートナーとして顧客との信頼関係を築き、持続的な成長を目指せるといいですよね。
まとめと提案
そんなこんなで、つらつらと今日も書いてきましたがいかがでしたか?もっと聞きたい。それを実現させた工務店さんはどうやった!?なんて言う話をしたい方はぜひ相談してみてください。私たちひとさじのことは、小規模工務店ブランディングの専門機関です。どんなことを得意として、何を提供して、どんな成果を地域に落としてきたのかご興味ある方は、ぜひ下記まで。
それでは!また!